なぜ「信号のない横断歩道」で車は止まれないのか?
信号のない横断歩道で車が止まることはありますか?
十字交差点で信号のある横断歩道で青になって渡ろうとしていても、歩行者を優先せずに通過する左折車や右折車すらいますよね。
本当に信じられないです。
道路交通法では、信号のない横断歩道に歩行者がいる場合、横断歩道を渡ろうとしている場合「車は停止線前で減速し一時停止」がルールです。違反した場合、普通車で9000円の反則金、2点の違反点となります。知っていましたか?
ドライバーの中には、「減速したら危険」「対向車、後続車がわからない」
など意味のわからない理由を答えますが、総じて止まれないことも問題です。
道路交通法で、車は横断歩道に接近する場合は横断歩道を横断しようとする歩行者がいないと明らかな場合を除いて、直前で停止できるような速度で進行しなければならないからです。
なぜ、ドライバーは止まってくれないのだろう?
と、車と人なので力の弱い歩行者は考えますが違います。
歩行者が優先されるのが当たり前なのです。
「信号のない横断歩道」で止まらない車は、止まれないのです。
それは、運転能力がないからです。
「信号のない横断歩道」で止まらない車は、運転能力がないから止まれない
運転能力とは
自動車を運転するのに必要な知覚・認知・状況判断・意思決定・操作実行の総合的複合的な能力です。
これを、信号のない横断歩道に進行する状況に当てはめると運転能力がないことがわかります。
知覚・認知・状況判断
まず、知覚・認知です。
そもそも、歩行者が見えていないというのは論外です。
早く免許を返納してください。
そして、横断歩道を通過している時に横断歩道があった事や歩行者がいた事に気付く場合もあります。
これも早く免許を返納してください。
次に状況判断です。
これは、一方の車は止まっているのに通過する対向車を例にすることができます。
アクセル踏むだけで運転できていると勘違いしないでください。
そのまま、免許を返納しに行ってください。
意思決定・操作実行
よく、危険な状況を判断してから急ブレーキをしてもブレーキをかけてからききはじめるまで1秒の時間がかかると言われます。危険な状況で、急ブレーキをするだけの操作に1秒の時間がかかります。この1秒間に車は速度の速さに応じて長くなります。
これは、反応時間と呼ばれ状況把握してから意思決定・操作実行するまでの時間です。
どれだけ状況判断ができても、最終的に意思決定と操作実行ができないと意味がないです。
よくニュースでコンビニに突っ込む高齢者ドライバーがいますが、コンビニに突っ込むまでの間に何も思わないなんてことはないと思います。
少なくとも、コンビニにぶつかるかもくらいは思っているはずです。
このことを、横断歩道の話でいうならば
もし、これから横断歩道に侵入すると30m手前で判断することができても止まれなければ意味がないということです。
「自分は横断歩道に気づいたけど、後続車がいないし対向車もいないから進行してしまった方がいい」という意味のわからない判断は、止まれない車と同じということです。
なぜ運転能力がないのか?
運転能力がなくなっていくのは、高齢者だけではないです。
多くの人が、初心者マークをつけて運転していた数ヶ月の間は、教習所のような運転をしていたはずです。しかし、一年も経てば運転に慣れたと上手くなったと勘違いして、個性のある運転をする人が多いです。
「信号のない横断歩道」で止まらない車は90%と言われています。
90%の車は、運転能力がありません。
理由は、年々脳などの機能低下とともに運転能力が低下していくのに、なぜか運転能力が上がっていると勘違いするギャップが生じるからです。
高齢者ほど、このギャップが広がっているから高齢者ドライバーが問題になるのは当然ですが、高齢者だけの問題でないと、ここまで読んだ方には思っていただきたいです。
おわりに:今、運転免許試験合格できますか?
今、運転免許試験を受けて合格できるドライバーが何割いるでしょうか?
運転免許試験に合格した時が運転能力のピークだった人がほとんどでしょう。
今、中高の定期テストを受けて中高と同じ点数が取れますか?
歴史や社会の暗記科目でもいいです。
80点取れていた人は、歴史や社会が得意だった人で歴史や社会ができる人です。
でも、今はどうでしょうか?
きっと80点取れないでしょう。
きっと歴史や社会ができていた人でしょう。
その時できたから、今できるとは限らないです。
免許は資格です。
もっともっと重く考える必要があります。